区別

 私は所謂ところの現実を、他者に対して明文化出来るほどに明確には規定できないが、ただ、感覚的には不確かながらに境界を規定している。ざっくりと云えば、感覚器官、特に触覚器からの情報を要素に持つシンボルは現実であるという公理。しかし感覚器官からの情報のソースが保証されない場合には、現実を区別する為の命題は成立しなくなる。

 現実的であるとは、常識的である、と言い換えて多分差し支えない。また常識的とは社会通念的であると捉えても問題無い。多くの存在が当たり前である、と認識している事象こそが現実であると言う場合は少なく無い。